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人工衛星が可能にする辺境地の医療サービス
2004.2.17 BBC News

ISRO(インド宇宙研究機構)はまもなく、「テレメディシン(テレビ診療)」を医師や十分な医療機関の不足する辺境地域に取り入れるための人工衛星Healthsatの打ち上げをする。

このHealthsatにより、医師は病院にいながら遠く離れた地域に住む貧しくて都市の病院まで通うことのできない患者と、テレビ画像を通じてコミュニケーションが取れるようになる。

ISROチェアマンのMadhavan Nair氏は2005年までに、テレメディシンで全ての地方の病院と大都市にある病院をつなぐことを目標にしており、州政府や特別指定病院の提供する低コストの医療サービスを、田舎や辺境に住む人々が受けやすくなるようにしていきたい、としている。

システムはそれぞれの病院が取りつけたVSATと呼ばれる極小ターミナルでつながる。
患者の診断記録や履歴は衛星を通じて各分野の専門医師に送信され、医師はそれを観察、診断し病気の治療に向けてのアドバイスをする。

カルナータカ州ではすでに試験的にこのシステムを開始し、州内10の地方病院を含む30の病院が衛星でつながっている。
今後普及していくテレメディシンのメインサーバーは、バンガロールにあるナラヤナ・ルダヤラヤ病院に置かれ、ISDN回線を使って専門病院とリンクされるだろう。

ちなみにHealthsatの価格は6億ルピーから10億ルピー、打ち上げ後は人工衛星ラウンチ用の静止衛星に送られる。
打ち上げ費用は15億ルピー。
このシステムをより本格的に浸透させるためには、それぞれの衛星にかかるコストを50万ルピーほど削減したい、とNair氏。

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11億の人口と、広い国土を抱えるインドでは、地方の町村での深刻な医師不足が問題になっています。


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