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インド英語に魅せられ:ピコ・アイイェル
2004.5.24(月) Sify News

カリフォルニアに初夏の陽射しが降り注いだ先週、パサデナのアジア太平洋博物館内のホールには満員の聴衆たちが詰めこんだ。
エッセイスト、小説家、トラベルライターのピコ・アイイェル(Pico Iyer)氏の読み語りを聴きに来た人々だ。
アジア太平洋博物館とインド・アメリカン文化センターの提供によるこのイベント。

これまで7冊の著書を出版したピコ・アイイェル氏は、今回新しい本「サン・アフター・ダーク:外国への飛行(Sun after Dark: Flights into the Foreign)」のプロモーションのためにやってきた。
アイイェル氏の著書の中に漂うやさしさ、繊細さは彼の話す肩の力の抜けた英語にも例外なく出現する。
彼のユーモアと詩情あふれる語りを聴く者は、魔法の絨毯に乗ってキューバ、カトマンドゥ、ハイチ、カンボジア、ブラジル、日本、韓国、中国、アイスランド、パラグアイ、インドへと連れて行かれる。

アイイェル氏の「旅」は疑問から始まる。
疑問は心の扉と瞳を開き、新聞では読み取れないその国独特の人々、しぐさ、単語などを通じて、人間の営みのパズルを解明し、世界のなぞを解き明かす。
9・11テロ事件の直後、ボリビアを訪れた目的は、「過去と未来の戦争によって支配された世界から逃れるため」だった。

両親はともにオックスフォード大学で物理学者をしていたインド人、アイイェル氏自身はイギリスで義務教育を受け、アメリカの大学で学び、現在は一年の大半を日本で過ごす。
旅が好きで、旅先で出会った人々の顔のポートレートを描くのが趣味。

「この世界はわたしが想像していたものとかなり違っていた。プロパガンダによって作られたイメージが先行し、本当の異国は見えにくい。しかし本当はみな繋がっているのだ。」
アイイェル氏はこう観察する。
「外国を旅することは、パラドックスへの旅だ。マスコミュニケーションは全世界をオープンにした。例えば中国の有名な天安門広場も、毛沢東の記憶だけの場所ではない。今では近くに世界最大のケンタッキー・フライド・チキンがオープンして、そこで記念写真を撮影する観光客も多い。」

最近インドを旅したアイヤル氏、「サン・アフター・ダーク」の中でインドの街角で飛び交うインド英語独特のリズムについて「叫ぶバイタリティー」と呼ぶ。
またインド英語の特筆すべき点は、「イギリス人よりイギリス本土に近い英語」と分析している。

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