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漁師さんと人工衛星
2004.2.19 BBC News

インド南部ケララ州の漁師たちは、古来から続く伝統の知恵――月光の反射や「勘とにおい」に頼りながら、網を下ろす最適な場所を探すしかなかった。

しかし近年外国船舶がこの近海へやってきて漁業も競争の時代になり、漁業領域内で減りゆく魚群を照らし出すことのできる衛星技術が導入されることになり、効率よく必要な量の漁獲高を揚げることができるようになった。

「衛星技術導入により魚群のいる海域の特定ができるようになったことで時間も短縮され、燃料・人件費と漁獲高を比較しても経済的」コーチンの漁業コンサルタントで、海洋漁業研究センター前理事のVS Pelies氏は語った。

衛星が照らし出した魚群情報は、漁師たちに携帯電話やインターネットを通じて配信される。
また時には、大型船舶に乗り込み宇宙からの情報を受け取った漁師が、小型船舶で仕事をしている仲間たちに無線で連絡することもある。

ケララ州では40年前から始まっていた、インドの宇宙への試みの成果である。

ISRO(インド宇宙研究機構)毎年の予算は4億5千万ドルあり、その40%は国内の産業振興に利用されている。

ところで貧困に苦しむ国民が多数を占めている現状のあるこの国で、これだけの莫大な費用を宇宙に費やしていることに対する疑問の声もある。

それに対しISROは、「飲料水プロジェクト」により従来上水道のうちわずか30%ほどだった飲料水を90%にまで上昇させることに成功し、また全人口の40%の人々が十分な教育を受けてないという現状を緩和すべく、衛星メディアを使った教育プログラムを、国内隅々の村落地域へ行き渡らせる努力も行っている。 

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インドも変わってきています。


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