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合格への道――35回目の挑戦
2004.4.16(金) BBC News

インドに住む男性が、セカンダリースクール(高校)定期試験に向け、35回目の挑戦をしようとしている。

ラジャスタン州のとある村に住んでいるショーラム・ヤダヴ(Shyoram Yadav)さん68歳は、1969年から試験に挑戦しつづけている。
合格するまでは、結婚しないと周囲に誓っているという。


勉強中のヤダヴさん - photo from BBC


「教育は人生における全てだ。」ヤダヴさんはBBCワールドサービスのテレビ取材にきっぱりと、こう答えた。

「教育は世界を制する。教育は血を分けた兄弟にも、所属する社会にも、政府にも勝る。」

ところで、ヤダヴ氏は毎年異なる科目で失敗している。
彼によれば、その度に失敗した科目を熱心に勉強し過ぎて、他の科目がおろそかになってしまうとのこと。

伝統的インド服に身を包み、村の自宅から高校までのおよそ3kmの道のりを、毎日歩いて登校する。

教頭のデヴィ・シン・ヤダヴ氏は、初めてショーラム(ヤダヴ)さんを見かけた1999年、てっきり生徒の保護者かと思った、と証言する。
「ショーラムさんは数人の子供たちに混じって足早に試験室に向かっていました。そこで、親ごさんの入室はできません、ということを丁重に説明したところ、ショーラムさんはびっくりした様子で、これから自分が試験を受けるのだ、と答えたのでした。」彼は回想する。

ところでヤダヴさんの友人である村人たちは、今年こそ合格するに違いない、と希望を持っている。
「今年こそはグレード10(10年生)の試験に成功して、結婚もできるといいんだが。」


photo from BBC

しかしながら、近頃別の問題が。
68歳を迎えたヤダヴさん、聴力が弱ってきているのだ。
それでもヤダヴさんはあきらめないで目標達成への挑戦を続けることだろう。

友人の1人で1972年に同窓だったレクラジ氏は、ヤダヴさんについて語った。
「彼は誰の力も借りずに自分の力で合格を勝ち取りたいんだ。答案のカンニングをしたことなど一度もない。
だから我々は彼のことを尊敬するのだ。」


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あきらめずに挑戦する人は、すばらしい。

 


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