インドをもっと知ろう!

English

 News 2003

Home

天才少女歌手が、子供たちの命を救う
2003.9.13 BBC

インド中北部マディヤ・プラデーシュ州の州都インドール在住、11歳の天才少女歌手パラク・ムンヤル(Palak Munjal)さんは、自らの興行で得た収入で今まで100人以上の救命心臓外科手術の必要な子供たちの命を救っている。
また、さらに多くの子供たちのリストが現在彼女を待っている。

インドにおける三大致命病の一つが心臓病にともなう発作によるもので、ムンヤルさんのコンサートは、文字通り救命コンサートでありつづけている。
 
「人前で歌い始めた頃は、果たして人々がわたしの歌を楽しんでくれるかどうか、またわたしの歌で子供たちの命を本当に助けることができるかどうかは、まったくわかりませんでした。

でも人々の反応はとてもよかった。期待した以上の寄付が集まってきました。
それからわたしは、歌で子供たちを救えることを実感し、実行してきました。」
わずか11歳のムンヤルさんはこう語る。

ムンヤルさんが一回のコンサートで歌うのは、彼女のために作曲された歌や、インドのポピュラーソングなど15曲以上。

彼女のもとには106体の人形がある。それは彼女が救った命の数である。


チャリティー活動は、1999年、彼女がほんの7歳だった頃にさかのぼる。

その年の夏、とあるショッピングセンターで、インド北部のいまだ戦火の絶えぬカシミールを守る兵士たちのための募金を募るために歌った、それが彼女のチャリティーの歴史の始まりだった。

店から店へ歌い歩き、彼女の歌声と、幼い愛国心に感動した人々からの寄付が、一週間で25000ルピー(約7万円)集まった。


同じ年の後半には、彼女の歌声はインド東部を襲ったキラーサイクロンの被災者を救った。

ある時、このニュースを見たある両親がいた。
彼らには心臓病を患う小さな子供がいて、すぐにでも手術を必要としている状態だった。
ところが手術費用1000ポンドに対し、父親の月収はわずか50ポンドしかなく、とても手術費用を捻出できなかった。

彼らはムンヤルさんに望みを託し、彼女はそれを受け入れた。
彼女はチャリティーコンサートで55000ルピーもの寄付を集めた。

一方病院では、その子供に対して手術費用を無料で行うと約束した。

そこでムンヤルさんらは、それらの資金でほかにも病気の貧しい子供で医療費が必要な家族を救うため、地元の新聞で募ったところ、翌日には心臓病などで苦しむ子供たちやその家族7世帯が名乗りをあげた。

「以来、わたしはこうして歌い続けています。」 


Copyrights  © 2001-2003,ASKSiddhi.com, All rights reserved.