インド歴史的なクリケットツアー開始
2004.3.12(金) BBC News
インドクリケットチームが、15年ぶりとなる歴史的な5週間のツアー試合のため、パキスタンに到着した。
インドチームを乗せた特別機が、現地時刻11日の13時47分、ラホールのアッラマ・イクバル国際空港に着陸した。

スタジアムを警戒するパキスタン警官
(BBC)
|
この訪問は、核兵器ライバルとしての両国の、改善しつつある関係を潜在的に示すものだ。
空港には警察官数百人が展開され、またインドチームの宿泊するホテルにも、警戒が敷かれている。
「わたしたちは全面的に(インドチームを)歓迎している。」
と、パキスタンのクリケット委員会主任のラメーズ・ラージャ氏。 |
また、元パキスタンクリケット選手で現在政治家になったイムラン・カーン氏は、
「ぜひ丁重にお迎えしたい。(インドチームのパキスタン訪問は)スポーツにそのものに勝る。単なるクリケットを超えた、パッションといえる。」
またインド選手たちがデリーから出国する際も、警察官による厳重な護衛がなされ、専属警備担当者2名がツアーに同行することになっている。
選手たちは出国前、インド首相アタル・ビハリ・バジパイ氏とも会見し、チームメイト全員のサインが書きこまれたバットをプレゼントし、バジパイ氏はそれに応え、
「ゲームスピリットに従った試合をし、ハートに勝利してください。」
というメッセージを与えたという。
チームとしてクリケットに集中したい、とインドチーム主将のソウラヴ・ガングリー選手は語った。
ところが、長年ぶりの印パツアー試合であることが、両国に必要以上の興奮をもたらしている。
インターネットを通じてチケットを入手したインド人たちは、試合を見るために大挙してパキスタンへ訪れようとしている。
多くはパキスタンへ訪れるのが今回が初めてとなるだろう。
またその他大勢の国民はテレビ中継で試合を観戦することになる。
記念すべきインド−パキスタンの第1試合は13日、カラチで行われる。
このクリケット試合は、2001年のインド国会襲撃事件以来の印−パ両国関係の改善を物語るものとも言える。 |

空港に到着したインド選手たち(BBC)
|
事件以来、インドは領事を始めとするパキスタンとの繋がりを断ち、2002年夏には両国の緊張関係は頂点に達し、国境付近には数千人規模の兵士が配備されたこともあった。
しかし昨年後半以降、国際的圧力により、軍備撤退が徐々に進められた。

パキスタンチーム(BBC)
|
インド−パキスタン間は過去に3回戦争を体験しており、そのうちの2回は主にカシミールを巡る領有問題が絡んでいる。
デリー(インドの首都)とイスラマバード(パキスタンの首都)は今年後半にも、カシミールを巡る長期間の論争について話し合いを持つ予定だ。
*********************
とは言いつつ、単純にスポーツの試合として観ることは、今のインド人にはまだ難しそうです。
|
|