神聖な「ビキニ」にヒンドゥ勝利
2004.6.11(金) The Times Of India
London:
イギリス在住50万人のヒンドゥコミュニティが、予想外の早さで勝利した。
イタリアの先端デザイナーが、「大事なスポット」にヒンドゥ神様の図柄を入れたビキニ水着をデザインしたことに対し謝罪をした。
しばしば「イタリアの乱暴者」と評されるロバート・キャヴァッリ(Robert Cavalli)氏デザインの水着は、ラーマ神(Lord Rama)とみられる図柄がメインモチーフとなっている。
ブラの左胸部分と、ショーツの前部分に、後光の差したラーマ神が描かれたビキニだ。
抗議を受けて、ビキニはキャヴァッリ氏拠点のミラノや、ロンドンのブティックからたちどころに撤収され、キャヴァッリ氏のスポークスウーマンは「ヒンドゥ文化を称えるつもりで、冒涜するつもりはなかった。」との謝罪を表明。
ヒンドゥ神像を、それを辱めるような水着デザインに使用し、ヨーロッパ中に出荷したことに対する抗議は、国立ヒンドゥ寺院委員会(National Council Of Hindu Temples)のビマル・クリシュナ・ダス氏により、イギリス国内にある約140のヒンドゥ寺院の半数以上からのクレームを代表して行われた。
今回のビキニ騒ぎの約1ヶ月前には、マーチャント・アイヴォリー・フィルム(Merchant Ivory Film)が、カーリー女神(Goddess Kali)のキャストに「セックス・アイコン」とされるロックスター、ティナ・ターナー氏を採用したことに対して抗議の声があった。
これまでにクリシュナ神、ラーマ神、サラスワティ神などの図柄を使用し、トイレの便座カバー、ティッシュボックス、靴、サンダル、指人形などをデザイン。
ヒンドゥ感情に対する配慮に欠けたデザインの目立つキャヴァッリ氏は、アメリカ、ヨーロッパなどの商用アパレルエンタープライズ業界の中ではまだ新進である。
今回のキャヴァッリ氏の展開に対し、ヒンドゥ教徒たちの不快感が限界に達するのではと警戒ぎみのダス氏、先手として「インド文化とヒンドゥイズムを理解しない者」が開発した製品の市場供給自粛を、ヨーロッパを始めとする各企業に呼びかけている。
ダス氏は西欧社会におけるヒンドゥイズムの肖像を侵されることに対するプロテスト運動に携わって15年になる。
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神様を使って商売するのは、難しいでしょう。
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