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顔を隠すリクシャードライバーの心理
2004.5.6(木) BBC News

インド北東部マニプール州の州都インファール(Imphal)のリクシャードライバーたちの多くは、スカーフでその顔を覆っている人が多い。
道路から巻き上がるゴミや埃を避けるため?
真実は全く違う理由だった。


BBC Photo

これらリクシャードライバーの年齢は18歳から35歳。
大学を卒業していながら就労機会に恵まれず、リクシャー運転という職にしかありつけなかった人々だ。

よりよい条件・資格を持ちながら、やむなく低賃金の仕事をしている負い目から、家族や友人たちに知られないよう彼らは顔を覆うようになってしまった。

30歳のリクシャードライバー、サラム・ディーパク・マイタイさんは、
「わたしは(大学で)科学を専攻していた。大学の友人たちには、リクシャーを運転していることを知られたくないんです。」
と言う。
兄弟2人は「いい仕事」に就いているため、自分の仕事を告げることで彼らを困惑させたくない、とも。
「顔を隠しているから、兄弟でさえ自分と判別できないので、実際に客としてリクシャーに乗せて目的地まで運んだことがあるが、全くばれなかった。」

サラムさんはよりよい仕事を求めたこともあった。
「軍隊へ入隊しようと思ったことがあったが、3万ルピーの賄賂を要求された。そんな金があったら、リクシャードライバーなんかしていると思うか?
もう年齢が高くなりすぎて他の仕事に恵まれることはないだろう。生活のためには稼がないといけない。」
と、彼は付け加える。

州内の政治家たちは、この乏しい雇用情勢について互いの政党を批判しあうばかり。
しかしながらサラムさんのような一般市民はそれを横目に、低賃金の仕事を恥ずかしいことと思いながらやむを得ず続けている。

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インド人のプライドが高く、仕事の種類にとてもこだわる一面をよく表しているニュースだと思います


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