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ボンベイの数十億ドルスラム
2004.3.5(金) BBC News

インドの商都ボンベイ(ムンバイ)にあるダラヴィ(Dharavi)は、アジア最大のスラムである。 

がたがたで壊れそうなトタンや瓦礫でできた小屋の集まる広大な集落には、60万人の人々が暮らす。 

ところがここはちょっと変わったスラム街でもある。 
工芸産業がもてはやされているおかげで、ダラヴィ産の革製品、陶器や宝飾品などが、西欧諸国を中心として、世界中に輸出されているのである。 
スラムでありながら、年間10億ドル以上のビジネスを産出している場所なのだ。 

現在そのビジネスポテンシャルに注目が集まり、ダラヴィ大規模再開発プランとして13億円が計上されている。 

マリク・ユスフさんは、ダラヴィで生まれ、家族はインド独立直前の1947年からのダラヴィの住人。 

隣人たちと同じく、彼も小さながれきの小屋で10人以上の家族と一緒に暮らしている。 
もし政府がダラヴィ開発プランを実行すれば、ユスフさん一家の次の世代には、かつて夢に描いた明るい未来が待っているかもしれない。 


photo from BBC News

ダラヴィに住む若者たちの多くは学校へ通ったこともない。 

政府は学校と運動場、病院とレンガでできた住居の建設を検討している。 

ダラヴィがモダンな商業センターになれば、現在の工芸貿易での約3倍以上の収入が見込まれている。 

「ダラヴィはアジア最大のスラムです。 
しかし将来はこのレッテルを取り除き、アジア最大の居住区にしたい、ダラヴィを完全に改装したいと思っています。」 
マハーラシュトラ州住居局局長のスレシ・ジョシ(Suresh Joshi)氏は語る。 

しかしこのダラヴィ構想も、数週間後の選挙を視野に入れての大げさな広言である、仮にダラヴィ再開発が実行に移されたとしても、利益は政府へ直行するだけだ、とする冷ややかな意見もある。 
また、再開発よりも整備が優先では、との声も。 

いずれにせよ、ボンベイの人口約40%が集中しているダラヴィ地区への注目は大きい。 

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国際空港のある場所がまさにダラヴィのど真ん中といわれています。 
間違いなく何らかのヒューマン・パワーが集中する地区だと思います。


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